認知症で病院にどうやって連れて行く?タイミングは?
いつまでも若いと思っていても、親も年をとっていくものですよね。
我が家も多分にもれず、子育てが落ち着いてきたな~と思ったら、今度は親のほうがちょっとあやしくなってきました。
最近になって特に困ったことが相次いだため、兄弟で集まって、認知症に詳しいプロの方たちの所へ相談してまわってきました。
もしかして認知症かも?と思ったときに、どうやって確かめるか、病院に連れて行くにはどうすればいいか、そのタイミングなどについてもシェアしていきますね。
自営でいまだ現役で働いている(というか働いているつもりの)父が、最近周りの方々に迷惑をかけることがとみに多くなってきました。
もともとちょっとおっとりめでとぼけたことをする人なので、年を取ってボケてきたのかも判断がつきにくい。
病院に行って診てもらいたいけれど、本人が認めたがらないだろうからプライドを傷つけたくないし…。
さらに最近は、さすがに本人も自分の失敗を自覚しはじめたようで、そのため逆に余計病院に行きたがらないのでは…。
そもそも病院に行けば進行を食い止められるものなのだろうか…。
兄弟で集まって悩んだ末に、どうしたらいいのか、まずやるべきことは何かなどを、
・介護職に就いている親戚
・介護の資格も持ち、地域のお世話係をしている知人
に聞きに行ってきました。
介護に関わるプロである知人たちにもらったアドバイスを以下に箇条書きにしてみます。
認知症かなと思ったら病院にはどうやって連れて行く?
・認知症の疑いがあるなら、一日でも早く病院には行ったほうがいい。
・認知症というのは総括的な名称で、実際に認知症という病気があるわけではなく、したがって病院に行きさえすればすべての認知症の進行を抑えられるわけではない。
・脳のどの部位に問題があるかによって、薬で抑えられる場合や、周りからの働きかけなどが奏効する場合があるなどさまざまなのだが、それを知るためにもお医者さまの診断は早くしてもらったほうがいい。
・「あれ?もしかして?」くらいではまだ実際のケアをしてもらうレベルではないので介護施設などには聞きに行きにくいかと思うが、そのくらいの初期段階の人についての相談は、「地域包括センター」というものが各自治体にあるのでまずはそこに行くといい。
そこで、どうやって病院に連れて行けばいいかを相談できる。
・東京都では、都が「地域連携型認知症疾患 医療センター」というものを指定している。そこでは認知症にまつわる様々な困りごとの相談に応じてくれるので、その指定のある病院に行って相談するのもいい。
現時点(2016年)では、6カ所の医療機関がこの地域連携型認知症疾患医療センターに指定されている。
ここは、これから認知症の診断をしてもらいたい人から、すでにもう認知症で他の病院にかかっている人まで、あらゆる人の認知症にまつわる悩みの相談に乗ってくれる。
さらに、知人たちのアドバイスで、我が家の父親の住んでいる地域の地域包括センターである「お年寄り相談センター」にも相談に行ってきました。
特に予約はとっておらず、アポイントなしの直接訪問でしたが、お年寄り相談センターでは窓口に出た職員の方が時間を割いて丁寧に相談に乗ってくださいました。
そちらでいただいたアドバイスも箇条書きにしますね。
認知症の親を病院に連れていくタイミングなど
・認知症の疑いがある人を病院に連れて行くタイミングは、できれば周りが「あれ?」と思っていてもまだ本人は気づいていないくらいのほうが一番連れていきやすい。
それだと「お父さん(お母さん)はまだまだだと思うけど、この年齢になるとやっぱり一応検査しておいたほうがいいみたいだから、一度一緒に行ってみようか」と気軽に誘え、「検診の一部」「チェックテスト」などの名目なら本人も気軽に応じやすいので。
・さまざまなシーンで失敗することが増えて、本人も「これはひょっとしたら…」と不安になってくると、余計に誘っても行きたがらなくなってしまう。
・まだ本人があまり不安を感じていない場合でも、不安をすでに感じている場合でも、一番いいのは普段から行っているかかりつけ医のところでまずは簡易的な検査をしてもらうこと。
もしそれで認知症の疑いがあれば、かかりつけ医の先生から「ちゃんと検査してみましょうか」とうながしてもらえる。
・かかりつけ医のところには、定期健診などのときに家族が一緒についていくのがベスト。認知症かもしれないということを認めたがっていない人に対しては、「認知症」というワードを出さないように。「物忘れをちょっとチェックしてもらいましょうか」といったソフトな言い方にとどめる。
・定期的にかかりつけ医にかかっていない人の場合は、「しばらく来てないからって先生から連絡が来たよ~」などと、一緒に住んでいる家族がうながして自然に定期検査に行くように仕向ける。
このようなことをアドバイスしていただきました。
まとめ
親が弱っていくのを目のあたりにするのは、辛いものですよね。
特に、実の子供(私や周りの実感としては、なかでも特に男性)は認めたくない気持ちがあるように思います。
でも、介護施設で働く親戚が口を酸っぱく言っていたのは、子育ての場合は今日出来ないことでもどんどん出来るようになっていくことはいっぱいあるが、お年寄りの場合はそれはなくて、今日よりもっとできなくなっていく一方なのだから、打てる手は少しでも早く打ってあげたほうがいい、ということでした。
また、認知症の人に限らず老人の世話をする際には、介護者一人だけが問題を抱え込まずに、必ず周りの関わりのある人全員ですべての情報を「共有」することがとても大事なんだそうです。
お嫁さんや子供が一人で抱え込んで、どんどん参っていってしまっている例は本当に多いそうなので、それだけは避けてと言っていました。